

なるほど家づくり
注文住宅の予算はいくら必要か|最新データで見る総額・内訳と東松山の土地相場
「注文住宅って、結局いくらかかるんですか」。展示場でいちばん多いご質問だと思います。
この記事では、住宅金融支援機構と国土交通省の公的なデータをもとに、注文住宅の総額と内訳を整理します。あわせて、東松山で土地を買う場合の目安と、予算を組むときに見落としやすい費用についてもまとめました。
※データは2025年度フラット35利用者調査(2026年7月公表)と令和8年地価公示に基づきます。
まず、全国の平均を見てみます
住宅金融支援機構の「2025年度フラット35利用者調査」は、2025年4月から2026年3月に承認された35,553件を集計したものです。実際に家を建てた人の数字なので、相場感をつかむ材料として信頼できます。
土地を持っている場合
すでに土地がある方が建物だけを建てるケースです。
| 項目 | 全国 | 首都圏 |
|---|---|---|
| 建設費(=所要資金) | 4,259.8万円 | 4,761.5万円 |
| 住宅面積 | 118.4㎡ | 121.6㎡ |
| 世帯年収 | 718.9万円 | 743.1万円 |
| 年収倍率 | 6.9倍 | 7.4倍 |
| 平均年齢 | 47.8歳 | 48.8歳 |
| 総返済負担率 | 23.0% | 23.5% |
土地から購入する場合
土地と建物を同時に手当てするケースです。
| 項目 | 全国 | 首都圏 |
|---|---|---|
| 建設費 | 3,737.6万円 | 3,814.3万円 |
| 土地取得費 | 1,575.3万円 | 2,590.0万円 |
| 合計 | 5,312.9万円 | 6,404.3万円 |
| 住宅面積 | 110.3㎡ | 109.4㎡ |
| 世帯年収 | 742.2万円 | 822.6万円 |
| 年収倍率 | 7.8倍 | 8.6倍 |
| 平均年齢 | 40.1歳 | 40.0歳 |
| 総返済負担率 | 26.4% | 27.1% |
※この調査では埼玉県単独の数値は公表されておらず、埼玉県は「首都圏」に含まれます。
興味深い差が出ています
2つの表を見比べると、いくつか気づくことがあります。
土地から購入する人は、建物にかける金額を約520万円抑えています。住宅面積も8㎡ほど小さい。土地代とのトレードオフが、はっきり数字に出ています。
そして平均年齢が7.7歳も若い。土地から購入する層は40.1歳、土地を持っている層は47.8歳です。実家の敷地や相続した土地に建てる方が後者に多い、ということでしょう。
返済負担率も、土地から買う人のほうが3.4ポイント高くなっています。借入への依存度が高い分、資金計画には慎重さが要ります。
建築費は1年で8.3%上がりました
見過ごせない事実があります。同じ調査の前年度と比べると、注文住宅(全国)の建設費は3,932.1万円から4,259.8万円へ、1年で327.7万円、率にして8.3%上昇しています。
土地付注文住宅でも建設費は6.4%、土地取得費は5.4%上がりました。合計では約306万円の上昇です。
一方で新設住宅着工戸数は令和7年に740,667戸と前年比6.5%減、3年連続の減少でした。着工が減っているのに単価が上がっている。資材費と人件費の上昇が続いているためです。
この傾向が続くとすれば、「もう少し様子を見てから」という判断は、待つほど不利になる可能性があるということになります。もちろん金利の動向もありますので一概には言えませんが、建築費に関しては下がる材料が見当たらないのが現状です。
東松山で土地を買うと、いくらくらいか
令和8年地価公示(価格時点:令和8年1月1日)によると、住宅地の平均価格は次のとおりです。
- 埼玉県全体:149,500円/㎡(前年比 +2.0%)
- 東松山市:57,600円/㎡(前年比 +0.2%、15地点の平均)
東松山市は県平均のおよそ4割弱の水準です。仮に150㎡(約45坪)の土地であれば、公示地価の水準で計算すると約864万円になります。
先ほどの首都圏平均の土地取得費が2,590万円でしたから、その3分の1程度ということになります。同じ首都圏でも、東松山を選ぶことで土地代に1,700万円前後の差が生まれ、その分を建物や生活の余裕に回せる計算です。
ただし公示地価はあくまで指標です。実際の取引価格は、駅からの距離、道路付け、造成の要否、地盤の状態で大きく変わります。特に地盤改良が必要かどうかは総額に100万円単位で影響しますので、土地を決める前に必ず確認してください。
なお東松山市の住宅地の前年比は+0.2%と、県平均の+2.0%に比べて落ち着いています。急いで買わないと上がってしまう、という市場ではありません。
総額の内訳は、大きく3つに分かれます
「建物2,500万円」と言われたとき、それが総額ではないことに注意が必要です。注文住宅の費用は次の3つで構成されます。
① 本体工事費
建物そのものを建てる費用です。基礎、構造、屋根、外壁、内装、住宅設備。広告や見積書で最初に出てくるのは、たいていこの金額です。
② 付帯工事費(別途工事費)
建物以外にかかる工事費です。ここが見積書から抜けていることがあります。
- 地盤調査・地盤改良工事
- 給排水・ガスの引込工事(前面道路からの距離で金額が変わります)
- 屋外電気工事、給湯・空調設備
- 外構・造園工事(駐車場、門扉、フェンス、アプローチ)
- 既存建物の解体、造成・擁壁
- 照明器具、カーテン、エアコン(契約によっては本体工事に含まれません)
③ 諸費用
工事以外にかかるお金です。原則として現金で用意する必要があります。
- 印紙税(工事請負契約書、土地売買契約書、金銭消費貸借契約書)
- 登録免許税と司法書士報酬
- 不動産取得税
- 土地を仲介で買う場合の仲介手数料
- 住宅ローンの融資事務手数料、保証料、団体信用生命保険
- 火災保険料・地震保険料
- 建築確認申請費用、設計監理料
- 地鎮祭・上棟式
- 引越し費用、家具・家電
諸費用は「建築費総額の1割程度」が目安として語られることが多い項目です。ただしこの比率について公的な統計は見当たりませんでした。あくまで民間の解説での目安であり、土地の有無やローンの組み方で大きく変わります。数字を鵜呑みにせず、住宅会社に個別に出してもらってください。
見落としやすい費用
東松山市の水道加入金
東松山市の水道事業には水道使用加入金の制度があります。新たに給水を受ける場合に必要な費用で、土地の状況によっては引込工事費とあわせてまとまった金額になります。
市内に3年以上お住まいで自己居住用の場合は減額制度もあります。口径別の金額は市の公開資料では確認できませんでしたので、上下水道経営課(0493-22-1123)にお問い合わせください。
外構は後回しにされがちです
外構工事は、資金が足りなくなったときに真っ先に削られる項目です。しかし駐車場のコンクリートも、境界のフェンスも、住み始めてから必要になります。
「入居後にやります」と先送りした結果、何年も土のままという例は珍しくありません。最初から総予算に入れておいてください。
いくら借りられるか、いくら借りていいか
フラット35の基準
借入の上限を判断する基準として、フラット35の総返済負担率(年収に占める、すべての借入の年間返済額の割合)が参考になります。
- 年収400万円未満:30%以下
- 年収400万円以上:35%以下
ただし、実際の利用者はもっと低く組んでいます
先ほどの調査によれば、実際の総返済負担率は注文住宅で23.0%、土地付注文住宅で26.4%でした。基準の上限35%に対して、8〜12ポイント低い水準です。
これは重要な示唆です。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は違います。教育費が本格化する時期、車の買い替え、修繕費。住宅ローンだけが支出ではありません。
借入可能額の上限いっぱいで組むのではなく、実際に組んでいる人たちの水準(20%台前半)を目安にするほうが、生活は安定します。
頭金と金利の関係
フラット35は建設費・購入価額の100%まで借りられます。制度上、頭金ゼロでも家は建てられます。
ただし融資率が9割を超えると金利が高くなります。また「返済の確実性等をより慎重に審査」するとされています。
金利差はわずかに見えても、35年間で見れば総返済額に響きます。1割程度の自己資金を用意できるかどうかは、ひとつの分岐点になります。
見積書を比べるときの注意
同じ土俵に乗っているか確認する
複数社から見積を取るとき、金額だけを並べても意味がありません。A社の見積には外構が入っていて、B社には入っていない。これだけで数百万円の差が生まれます。
比較する前に、次の項目が含まれているかを1社ずつ確認してください。地盤改良、給排水引込、外構、照明、カーテン、エアコン、屋外電気工事。この7つを揃えるだけで、見積は格段に比べやすくなります。
「一式」の中身を聞く
見積書に「付帯工事一式」とだけ書かれている場合、その中に何が入っているかを必ず聞いてください。金額が動きやすいのは、まさにこの部分です。
特に地盤改良は、地盤調査をしてみないと金額が確定しません。見積段階では「仮に◯◯万円を計上」となっていることが多く、調査の結果によっては増える可能性があります。あらかじめ幅を聞いておくと、後で慌てずに済みます。
よくある質問
自己資金ゼロでも家は建てられますか
制度上は可能です。フラット35は建設費・購入価額の100%まで借りられます。ただし融資率が9割を超えると金利が上がり、審査もより慎重になります。
また、諸費用は原則として現金が必要です。住宅ローンに諸費用を組み込める商品もありますが、その分だけ借入が増えます。まったくの手元資金ゼロで進めるのは、現実には難しいとお考えください。
年収の何倍まで借りていいですか
実際の利用者の年収倍率は、注文住宅で6.9倍、土地付注文住宅で7.8倍でした。ただしこれは平均であって、目安ではありません。
年収倍率より、毎月の返済額が家計に占める割合で判断するほうが確実です。共働きで一時的に年収が高い場合、倍率だけを見ると借りすぎになります。
土地と建物、どちらから決めるべきですか
総予算を先に決めて、その中で配分するのが基本です。土地を先に決めてしまうと、残った予算で建物を建てることになり、性能や間取りで妥協が生じます。
とくに省エネ性能は、住宅ローン控除の枠や補助金の額に直結します。建物の予算を削りすぎると、結果的に受けられる優遇まで小さくなってしまいます。
建て替えの場合、解体費はどのくらい見ておけばいいですか
建物の構造、規模、道路付け、隣家との距離で大きく変わるため、一律の目安を示すことはできません。重機が入れない立地では手作業が増え、費用は上がります。
ただし、古い家を解体して建て替える場合、国の補助金(みらいエコ住宅2026事業)で長期優良住宅・ZEH水準住宅に20万円が加算されます。解体費の一部を補える制度があることは知っておいてください。
予算を決める順番
最後に、実務的な順番を整理します。
- 1. 毎月いくらなら無理なく払えるかを決める(今の家賃+貯蓄額を基準に、返済負担率20%台前半を目安に)
- 2. そこから借入可能額を逆算する
- 3. 自己資金を確認し、そのうち諸費用に回す分を差し引く
- 4. 残りを土地・本体工事・付帯工事に配分する
- 5. 予備費を総額の5%程度残しておく
多くの方が「土地はいくら、建物はいくら」から入りますが、逆です。返せる額から始めるほうが、後で苦しくなりません。
なお、住宅ローン控除や補助金は建物の省エネ性能で金額が変わります。予算配分を考える段階で、税制の話もあわせて確認しておくと判断が変わることがあります。
シルピアマイホームタウン東松山では、5社5棟のモデルハウスをご覧いただけます。同じ予算でも各社で提案は変わりますので、複数社の見積を同じ条件で比べていただけるのは展示場ならではです。資金計画のご相談も承っていますので、数字が固まっていない段階でもお気軽にお越しください。
※本記事の数値は2026年9月10日時点で公表されている統計に基づきます。地価・建築費・金利は変動しますので、最新の情報をあわせてご確認ください。
出典・参考リンク
本記事の内容は、以下の公式情報にもとづいて作成しています。リンクは外部サイトに移動します。
※2026年9月時点で各公式サイトに公開されていた情報をもとにしています。制度・料金・時間は変更される場合がありますので、最新の情報は必ずリンク先の公式情報をご確認ください。